水と今

かくして君は待つ、ある人が現れるのを。君の命をとめどなく膨らませにやって来るのを。(リルケ)

冬のムードに捧げるプレイリスト

散歩中。硬い地面に 長い影が伸びてゐる 2018年も年末がひたひたと(あるいは駆け足で)近づいてきていますね。 思えば12月って、気分的には「すでにして年末」と言っても良い感じかも。 「12月」という月全体が、「年末」という期間を構成しているセグメン…

12/2は白猫引っ越し記念日

私事で恐縮ですが、昨日は親愛なる同居白猫piwを見送ってからちょうど2年めの12/2でした。2年前の12/2は金曜日。昨日は土曜日。1年前も土曜日だったらしい。 ついでに、今の住まいに越してきてから1年めになります。そう、同居猫の命日と、彼とともに長…

朝早いうちに

今朝、3つばかり記しておきたいことがありました。 其の1 早朝でなければ記せないものごとがあるらしい 起き抜けのたった今も(僕にとっては)「早朝」といってさしつかえないような時間ですが、どうやらちっとばかり遅かったようです。 といっても、何時…

「水」と「今」の一所集結

来る2019年初頭に、「はてなダイアリー」がついに終焉と聞きまして。 それで、かつてのダイアリー群を当ブログに一切合切インポート(つまりは「ひとまとめ」)するべきか、あるいはそのまま消えゆくにまかせておくか……いや、やっぱり残しとこう、と焦燥を覚…

白ネズミを見た

夕方、近所のグラウンドを走っていた時のことだ。 数キロを走ることは昔から(遡れば高校生の頃から)私の小さな習慣だったけど、昨年引っ越してきてからというものの、その習慣はこれまでずっと棚上げされていた。でもこのところ——何かきっかけがあったのか…

引っ越し

もうじき、住み慣れたこの部屋を出る。 諸々の事情によって、あるいはささいな気分によって、長い熟慮の末、あるいは軽々と、多くの人間や動物が行ってきた——そしてこれからも行うであろう——この小惑星における普遍的行為。所謂「引っ越し」。されど、僕にと…

酔い者は雨にけぶった多摩川を想う

あ〃、何かしら、記さなけりゃ—— そう思った時、自分がはたして何を記すつもりなのか、ろくすっぽ判っていないことが、常にではないがけっこうある。今日なんかはもろきゅうそんな状態だ。 今、間断なく雨が降り続いている。 雨が降ってると、否応なしに森と…

Autumn Interlude(初秋間奏曲)

閑話。 前回記事『微睡みと覚醒〜珈琲雨水のこと』は、多くの雨水さんファンの方々が拡散してくださったからだろうか、図らずもこのブログ記事中最大のアクセス数(って言うのか?PVって言うのか?寡聞にして知らぬ)を得ました。あまり実感ないけど、ありが…

微睡みと覚醒〜『珈琲雨水』のこと

閉店日前日の店内風景 もうすぐ閉店しようとしている、あるいはすでに閉店している喫茶店について「回顧録」や「追憶記事」を記すのは、あまり本意ではない。喫茶店について何かしら記すのなら、その店が存在している時——まったき「リアル・タイム」に記すの…

開店/生誕記念日(深い感謝とともに)

濃霧の中でおはようございます。まったき私事(わたくしごと)ですが、現在は午前8時きっかです。 これから自前のかけそば(ゆですぎ注意)をすすってバナナケーキを食べ、アッサム紅茶を飲み、さっさと支度して出かけ、名曲喫茶を開けます。いつものように…

8月の現(実)状(態)

8月が来てしまった。いや、もうとっくに来ているのだが。 7月の蒸し暑さ(今年は空梅雨だったせいか、異様なほどに感じた)を経由したせいか、感覚が狂っているらしい。6月の記憶よりも2月の記憶のほうが生々しく感じたり、5月が遠い昔のように思えたり…

のっぴきならない夏に(初夏バテ所感)

多摩川に赴いてからブログを更新しようと目論んでいたのだが(前記事参照)、行こうぜ行こうぜと思っているだけではなかなか行けないので、とりま多摩川のことは置いといて(どうせ遠からず行くことになる)、改めて追記するとしよう。 さて、ここに私事をつ…

私の多摩川〜向かう前に思い出す篇〜

改めて考えるたびに、いつも新鮮に驚いてしまうのだが、 時が進んでいる、動いている、流れている——まあ、なんでもいいけど、「止まっていない」ことはまこと驚嘆すべきことだと思う。アナログ時計の針が進もうと、ディジタル時計の文字盤が点滅しようと、カ…

1通の手紙がもたしてくれた僥倖

先日、僕がささやかに営んでいる名曲喫茶宛てに1通の手紙が届いた。 手紙の裏にはおそらくTwitterのアカウント名と思われるKから始まる10字のアルファヴェット以外には名前も住所も記されていなかったが、いざ封を切って読んでみると、 そこには送ってくれ…

元気出ない時の君って、どうしてるの?

こんにちは。久方ぶりのうえに唐突ですみません。 男も女も、老兵も若兵も、演奏家も聴衆も、キリギリスもアリもカマキリも、ショベルナイトもニセモノ勇者も商人も、文豪も漫画家も小説家も、思想家も哲学家も過激派も、市井の人も革命家も引きこもりも活動…

5月と私の関係

久方ぶりの記述です。それというのも檜花粉の飛散による、口をきけない系の症状があったり、黙って手を動かしていなきゃならない名曲喫茶連勤があったからでして、私は今、5月になって初めて、「ああ、5月が来たのか。」をしみじみと感じております。暗い…

檜花粉に告ぐ

先頃から本格的に飛散し始めた檜花粉の影響によって、僕は今、名状しがたい不調に苛まれている。くしゃみや咳が止まらぬ方々にも心底同情するが、幸か不幸か知らないが、僕の不調はそういった類いではない。 それは先ず、純然たる痛みである。何のメタファー…

『美女と野獣』を観た

当方、実写版ディズニー作品を映画館で観るのは初めてかもしれない。(DVDでは何本か観ているけれど。) 何故にこの映画をよりによって封切り当日に観ることになったか。言ってみれば「たまたま縁」。エマ・ワトソンが好きで好きでたまらないとか、イケメン…

嬰ハ短調的睡眠の希求

「春眠暁を覚えず」と言う諺とはウラハラに、春が到来してからろくすっぽ眠れていない。「不眠症」とまでは言わないまでも、浅い眠りで何度でも目覚めてしまうから、睡癒が得られない。ちなみに「睡癒(すいちゃく)」という言葉は、今、勝手に作らせてもら…

シューマンとエリオットの心響(私の場合)

唐突だが、昨日は不可思議な1日だった。 早朝から恐ろしく体調不良だった私は、かれこれ5年間ささやかに営んできた名曲喫茶を今日ばかりは臨時休業させてもらおうか(ほとんどないことだ)、あるいは無理に行って開けてみて、どうしても無理そうだったら途…

葉桜と紙巻き煙草のワルツ

大通りの桜はここ数日の激しい雨風でだいぶん散り去り、梢にはちらちらと若葉が混じり始めている。見に行ってないけど、そういう風景を期待している自分を感じる。 先日も書いたことだが、今年は(地元の政策も手伝って)花見人の数がやたらと多かった。朝、…

桜と毛虫たちの午後

先週の或るいっときを境に、外気が仄かな暖かみを帯び、蕾のまま留まっていた桜たちは天からの赦しを得たかの如く黙々と咲き始め、時を同じくして、枝の上で長く押し黙っていた謙虚な鴬(うぐいす)たちも次々と鳴き始めた。 或る晩、まどろむような外気に鼓…

ひばり

金曜日。 明日は名曲喫茶番だから、いささか寝不足だけど、早めに起きた。 窓を開けると、完全な、完全に、完全の春がやって来ている。それはもう、あまりに明白で、もっとも本来的な冬の寒さを懐かしむこともできないくらい、確固としてそこにいる。 春に、…

『ムーンライト』を観た

レイトショーで『ムーンライト』(バリー・ジェンキンス監督)を観てきた。 観賞後、感想を誰かに話したりせず、胸の内に静かに留めておきたいような類いの映画がまれにある。素敵な作品だし、少なからず心打たれたし、多くの人に観てほしいと思う。でも、そ…

白い雪(カール・フィルチュの音楽)

ルーマニアはトランシルバニア生まれのカール・フィルチュ。「作曲家」と呼ぶのも「ピアニスト」と呼ぶのもあまりしっくり来ないのは、彼があまりに早く夭折したことと無関係ではないだろう。でも、そのようなこちらの違和感とは無関係に、彼は偉大な「音楽…

コーヒーとクラシックと雨の総量

昨日から長雨が降っていて、今朝になってもなかなか小止みにならない。だからか、妙な冷えこみ具合だ。普段、食卓で暖房器具を点けることはあまりないのだけど、今日はサラダを食べながら思わず電気ストーブに手を伸ばした。 サラダ(サニーレタス、キュウリ…

『たまら・び』最新号

明日は、4月いっぴ。明日は、名曲喫茶為事日。 明日は……そうだ、雑誌『たまら・び』が書店に並ぶ日。 国立特集号。近辺の素敵な人/店/催しがたくさん紹介されています。地元の見知った店たち、見慣れた場所たち、懐かしい人たちも、本を通してみると、じつ…

4月になったら

4月が「すぐそこ」まで近づいてきている。日数的に言うならばあと2日。 4月になったら、ひと回り感をひしひしと感じるだろう。いつものように。 3月は終わりと始まりが交差する唯一の月。常人らしく、私はそう感じる。 1月も2月も3月も飛ぶ矢の速度で…

私が古巣ブログに戻る、少しばかり長い理由

こんにちは。長いこと更新の止まっていた拙ブログをわざわざ読みに来てくださってありがとうございます。 突然ですが、当方、様々なる意匠と縁と事情により、4月より旧はてなブログに戻ることにしました。 「水と今」http://lovemoon.hatenablog.com/ 当ブ…

牧神の午後の午後

日曜日。渋谷『名曲喫茶 ライオン』に長く勤めていたWさんが来店してくれる。 Wさんは僕よりもずっと年下だけど、この業界(と言うべきか)においてはずっと先輩なので、いつでも少しばかり緊張が走る。自分の振る舞いとか、ターンテーブルに載せるレコー…