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水と今

かくして君は待つ、ある人が現れるのを。君の命をとめどなく膨らませにやって来るのを。(リルケ)

限りなく1月めいた10日間の不思議(1)「夜の名曲喫茶」

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昨晩、私が営んでいる小さな名曲喫茶『月草』で、開店4年めにして初の深夜営業「Tsuki-kusa 〜night interlude」というのをやりました。

 

当店、普段は昼に開店して19:00にはシャッターを下ろすのですが、この日は《20時開店〜翌1時閉店》という「夜更かし営業」を掲げ、メニューを大幅に刷新し、私が時間をかけて選んだビオワインや清酒を、サイドディッシュにもあれこれ加えてみました(ビーフストロガノフ、ラタトゥイユなど)。店内での会話は「ごく控えめに」(普段は名曲喫茶としてはわりにゆるめに設定しています)。さらに「3名様以上のご来店お断り」という、なかなかに挑戦的な(と言うべきか)ルールを設けさせて頂きました。

こんなワガママな店には、誰も来ないのではあるまいか……(それも仕方ない)と思っていたのですが、有り難いことに、貼り紙やTwitterを見てくださった物好きな(と言うべきか)お客様方が私が思っていたよりもたくさん訪れてくださいました。ありがたいことです、本当に。この場をかりてお礼を言わせてください。よくおいでくださいました。夜の間奏曲に安寧を覚えて頂けたら名曲喫茶冥利に尽きます。

 

さて、この形態は急な思いつきというわけではなく、昨年から目論んでいた計画でして、いつか「おいしいお酒が飲める、深夜の名曲喫茶」をやってみようと思っていました。人話し声がまったくしない店内で、お酒やデミタスコーヒーを飲みながら爆音のクラシックに酔いしれる……というような店を。

それで実際にやらせて頂いて、思ったのですが、やはり深夜はクラシックが全然違う響き方をします。深夜のお酒やコーヒーは、音楽と空間に何かしら魔法めいたsomethingを付与してくれます。

余談ですが、この日の準備にけっこう時間がかかってしまい、私は当日ほとんど眠れず、「はたして大丈夫だろうか……?」と懸念していたのですが、おかげさまでどうにか無事にやりきることができました。酔い、もとい良い一夜になったと勝手に思っております。訪れてくださった方々にもそう思って頂けたら嬉しいです。また機会があったら、いや、機会を作り出し、ぜひまた奏でたいです。nitht interlude(夜の間奏曲)を。