水と今

かくして君は待つ、ある人が現れるのを。君の命をとめどなく膨らませにやって来るのを。(リルケ)

クリスマスまでの距離

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クリスマスまで、あと4ヶ月。そのこと思うと、ちょっとだけ心が前のめりにぽんぽん弾みます。きりっとした空気の冷たさ、大通りのイルミネーション、甘苦いホットワイン、デコレートされた多摩都市モノレールの車両、多摩センターの安っぽいきらびやかな灯、熱い木のひげアップルタルトのことを思うと。ああ。

クリスマス当日は、親しき人たちに、聞き返されない程度に大きな声で「メリークリスマス」って言って、言い返してもらいたい。(ほぼ)屈託なき笑顔で。このブログに付いているカレンダーによると、12月24日は木曜、25日は金曜らしいです。あら、日にちと曜日がサンタの赤とトナカイの白のように、じつにぴったり合っておりまする。

昨日、今日と急に肌寒くなりました。いきなり夏もたけなわです。目を閉じると、この夏の、この夏らしい、この夏じみた思い出が遠くに見得る星のようにぽつぽつと甦ってきます。そうして、夏はすでにして追憶の対象となっていることに気づくのです。いつだってそうです。止まったままの夏を止まった心で感じるのはたぐい稀なこと。

急に訪れた季節の変わり目に、ちょっと開いた口がふさがらない。そのふさがらなさは、「鬱っぽさ」と「うまく口がきけない」いう状態を伴って、今、自分に顕著に顕れております。心もちは、うまく割れなかったおかげで小皿に放置された胡桃(ひび割れ)、あるいは深夜の居酒屋で、ひとくちかふたくち手をつけられたままテーブルの上に放置されている冷奴(ひび割れ)のようです。

と、ここまで書いてみて、今、身も心も熱き濃いコーヒーを強く深く欲していることに気づきました。しかし、残念なことに豆を切らしております。それにあと45分ほどでこの押し入れから這い出て、外界世界に足を踏み出すことになっている。だから、コーヒーは外で飲めば良いじゃない。そうですね? でも、混み合ったドトールでコーヒーを飲もうと、立ち飲み日本酒バルで熱燗(肌寒いので)をきこしめようと、お蕎麦屋さんでビール瓶の栓を開けようと、この心もち(季節の変わり目の鬱っぽさをどうにか受け入れようとしながら、クリスマスが待ち遠しい心もち)はきっと1ミリも変わらないことでしょう。

だったら、先ずはこの押し入れの中で1杯やってくのが手っ取り早くてコスパも良いな……そんな夕方の飲み助っぽい気分に激しく襲われているのですが、とにかくあと45分で出かけないといけないのでどうにか瓶から顔を背け、てきぱきとこれを記しています。

まだ雨が振っているか、上がっているのか知らないが(ここには窓がないので)、肌寒い、ぶ厚い曇り空の下、駅まで意気揚々と、威風堂々と、冴えない顔してとぼとぼ歩いていくことになりそうです。

でも、駅にさえ着けば、ペットボトルの水を買って中央線に乗れます。中央線に乗れば、見慣れた車窓の外(灰色世界)を眺めながら、ぬるい水を飲みながら、シューベルトのピアノソナタ18番を聴くことができます。そうして用事で都内に出かけている母とおなじみの蕎麦屋で落ち合って、かけそばをすすることができます(その気になれば、エビスの小瓶を飲むこともできます)。その後、1人であちらこちらに行くことでしょう。前のめりの心で、浮かない顔して。

ここんとこ、年齢の左桁が変わったことなど少々意識しておりまして、意識的に、主体的に、生活設計を建てねばならぬと思っておりまして。今日はそのための踏み出す1歩(1日)になってほしい。そんなところ。しかし、はたしてそんな漠たる私事をここにつらつらと記してどうしようというのかしら……でも、せっかく待望の「はてなブログpro」に1年ぶん申し込んだことだし、とにかく更新頻度だけでもせっせと上げていこうと思って、記しちゃいました。読んでくださってる方々にはよろしくどうぞと感謝と……あとはどうにも名づけ難い感情を。しーゆーすーん。